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羊務執筆者党

新刊案内など様々な情報をお伝えします。なお当サークルは男性向ジャンルのため18歳未満の方の閲覧を堅く禁じます。

羊務執筆者党アーカイブス 2 (後編・総裁曰く)

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論に曰く(若しくは総裁曰く)、
G.S.4の制作開始時、豊川氏から林由美香のインタビューを提案された時は驚嘆したものでした。
当時、アニメの制作スタッフや声優のものはありましたが、それらとは世界が全くと言って良い程違うAV女優を、果たしてSSPの様な同人誌サークルの立場で出来るのか?
私は懐疑的…… というより不安だったのを覚えています。
インタビューには私も同席しましたが、彼女の隣りに座ったマネージャーの方(男性)がその風体から、いわゆる「あっち系」の人に思えて恐くてならず(飽く迄も私の先入観であって事実は分りません)、インタビューとその後の写真撮影には殆ど身が入りませんでした。
あと、私はきょぢちが好きなオッパイ星人なので、実は貧乳の彼女には今一つ魅力を感じなかったというのも理由です。
(近頃は貧乳にも魅力を感じる様になりました。)
その彼女も平成17(2005)年6月26日に34歳の若さで亡くなってしまいました。
残念です。御冥福をお祈りします。

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画像は当時私が撮影した写真の一部です。 ……それにしても下手な撮り方ですね。 (^^;)
彼女の写真は他にもありますので後日改めてUPします。

ところで、私は下手の横好きの典型ながらも絵を描くのですが、通頒処理に追われるなどが原因で以後は描く事がなくなり、この“4”は私が原稿を描いた最後のG.Sとなりました。
少々強引ですがスポーツに譬えるならば、これまでのプレイングマネージャーから専任監督になったという事でしょうか?
監督業も勿論やり甲斐がありましたが、やはり選手として、つまり原稿を描いて本作りに参加したいという気持ちは最後まで捨てきれず、割り切る事が出来ませんでした。この煮え切らないというか迷いとも言えるものが、後にG.S.の制作が行き詰まる原因の1つに思われます。

かつて男性向同人誌の存在意義とも言える二大特徴は、商業誌ではまず見られない、アニメを初め既存のキャラクター題材としたパロディ作品の存在と、無修整である事でした。
ところが、平成3年の摘発を受けて同人誌にも修整を義務付けられたのですから、これは車の左右の両輪のうち片方が失われた様な大きな損失で、大変失望したものでした。又、これによってこれからの男性向同人誌の行く末がどうなるのかという不安もありました。
その様な沈滞ムードの中での制作にもかかわらず、G.S.5は良く出来ていると思っています。
この時にこうして本を作らなかったら、SSPの活動はここで終っていたかもしれません。

G.S.5が前出の「COMICペンギンクラブ山賊版」に掲載された際、コーナー担当の和泉蒼氏の書評は次のものでした。

(前略)それなりに平均的な作りです。本音を言えば、総ページ数の少なさと漫画の少なさで、やや印象に薄い同人誌という感想を持ちました。決して作画レベルは低くないのですが……(後略)

G.S.6を“only本”としたのにはこの評価を意識したものが少なからずありました。
流行の「セラムン」ではなく「姫ちゃん」を選んだ理由は、勿論、メインライターである握手0.5秒氏の意見を尊重した事が第1にありますが、どちらかというと奇策を好む傾向がある真慧多の性癖も少々あります。 (-_-;)
(今は無難なオーソドックスな方法を好みます。(笑))
因みに、同氏のG.S.6への評価は次の通り。

 セー○ームーン全盛の世の中とはいえ、まだまだその他のアニメにも人気作はあります。そんな少数派の一角をなすのが「姫ちゃん○りぼん」でしょう。それだけに姫ちゃん本の作者には、いかにも趣味で集まった熱意を感じます。
 この『姫ちゃんのおませなひみつ』も、そんな同人誌。
(中略・執筆者紹介)薄いながらもかなり質の高いエロパロ誌となっています。
 力作は巻頭の握手0.5秒さんによる「土曜の午後はデート日和り」。イタズラ心から支倉先輩に変身した姫ちゃんが、愛子お姉さんとエッチしちゃうというお話です。実際には変身した男姿を描かずに、姫ちゃんと愛子がレズっているような表現をとっています。わりとハードな漫画なのですが、綺麗にまとめたアイディアに巧みを感じました。


せん越ながらも私が「土曜の午後は…」で特に好きなのは、終った後にお風呂に入っている事です。なんか生々しくて…… 事後のお風呂、いいですよね。(笑)
話しが逸れましたが、和泉氏は当時ページ数の多寡を同人誌評価の要素の1つにしていたと思われます。
確かにこの頃まで、同人誌は集団制作の傾向が強く、その結果執筆者の多さとそれに伴うページ数の多さがステータスでもありました。
しかし、単独の執筆者に因るonly本が主流である近年の男性向同人誌界に、この要素は必ずしも当てはまらないと思えます。
同人誌界、特に男性向ジャンルにおける集団制作から単独制作への移行は、'90年代初期が顕著だったと私は考えています。理由は印刷代の低下や入稿作業の簡略化、そして「セラムン」の流行も無関係ではないでしょう。
(勿論、単独制作の個人誌はかなり前から存在していました。)
単独の執筆者であるという事は、それだけonly本となる可能性が高くなります。
実は、この流れがその後のG.S.の制作に影を落とす事になりました。

SSPは参加メンバーの殆どが、サークルを主宰するなどしてそれぞれが自らの同人誌活動の場を持った、またもや強引な譬えですが“EU”の様な、いわば連合体的な構成のサークルでした。
G.S.初のフルカラー表紙にSSP初の印刷部数4桁…… “6”をこの様な作りにした背景には、前述のサークル構成から生じる、もう危機感に近かった、執筆者を留める為の外交的な思惑があったのも事実です。

この本の成功で私に“驕り”が生じたものでした。己の才を顧みず党内で「SSPはコミケで壁際を目指す」などと発言し、「月満ちればすなわち欠ける」という理に想到しなかったのですから、まぁ、今考えれば25歳の頃なんてまだ子供だったという事でしょう。 (^_^;)
これは飽く迄も、決して“結果論”の域を出る事がありませんが、私のこの驕りがSSPの衰退を招いたと言っても過言ではないと、今は思えてなりません。

それにしても、こうして順を追ってG.S.を振り返ってみると、“6”における格段の変貌振りには我ながら驚きます。
大学の漫研などを発端としそれに因った人脈(執筆者)がある学閥でもなく、プロが友人・知人にいて気軽に原稿依頼を出来る訳でもない…… まさに徒手空拳、まったく無名の2人の執筆者でスタートしたサークルがこれ程の本を発行し、後には複数のプロの漫画家が参加するまでになったのかと思うと、大変感慨深いものがあります。
……ていうか自画自賛?(CV:能登麻美子)

-第2回おわり-
アーカイブスはまだまだ続きます。
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羊務執筆者党アーカイブス 2(前編)

アーカイブスの2回目は前回に引き続き、「GELBE SONNE」(ゲルベゾンネ)シリーズについてです。
文中の敬称は凡て省略させていただいております。
氏名(P.N.)は誌面の表記に従いました。
説明は以下の通りです。
1】入稿日
印刷所へ入稿した日です。
かつての同人誌制作における流れの一端を知る事が出来ればと思い記しています。
2】発行年月日《初頒布の同人誌即売会名》
3】サイズ/頁数・発行部数
4】漫画を初めとした原稿執筆以外の編集などで誌上に名前が記載された人
  ※順不同
  ※原稿執筆と重複している人は割愛しています。
5】掲載内容
  ※掲載順

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◆GELBE SONNE 4
1】平成2(1990)年11月20日(火)
2】平成2年12月24日(月) 《コミックマーケット39→最後の幕張メッセ開催》
3】B5/32・100
4】松本さとし、渡瀬良彦
5】表紙1・表紙4・中表紙イラスト/七条乱雄斎
「Witch Hunt」七条乱雄斎〔アニパロ漫画〕
「ボーグマン子」とよまえ♡しょう子〔アニパロ漫画〕
「林由美香インタビュー」インタビューアー/豊川宗憲
〔アニパロイラスト〕 *印はカットも含む
とよまえ♡しょう子/1点*、真慧多昭彦/3点、七条乱雄斎/3点*、吉野ヶ里伊籍/2点
事故り漫談/1点、監督市川崑/1点*

・松本さとし 小・中学校が同じという真慧多の旧友(同じクラスになった事は無い)。SSPは当初、同人誌即売会でのいわゆる“売り子”不足に悩まされていた。これの解消を図るべく真慧多は、以前、即売会において何度か姿を目にした事があった松本に協力を請う事を決める。しかし、松本とは中学卒業後は交流がなかったうえ、彼の転居に因り連絡が取れない状態になっていた。そこで真慧多は、卒業アルバムで調べた彼の転居前の住所を頼りに役所で現住所を調べ出し、それを元に電話帳で調べた電話番号を利用して協力を要請したのだった。コミックマーケット38参加の手伝いを切っ掛けに、今号からは本の制作にも参加、以後はP.N.を変更してSSPの活動を支える重要な一員となった。
・事故り漫談 松本の知人という縁に因る参加で、辰巳出版発行の「ペンギンクラブ」の読者投稿コーナーの常連、いわゆる“ハガキ職人”というSSPの中では異色の存在だった。
・監督市川崑 ベーカー街221Bの改名。真慧多の高校1年の頃からの旧友で、その職業から真慧多の懇請を受けてG.S.本文中のタイトル・ロゴを初めとした写植を担当していた。男性向ジャンルでの同人誌活動は行っていなかったが、今号では彼の“点描”に因るイラストが掲載された。
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G.S.4に掲載された監督市川崑の点描に因るサファイア

AV女優・林由美香のインタビューは豊川の希望に因るもので、広い人脈を持つ彼ならではの企画である。
収録は10月29日(月)の夜に渋谷駅傍、現在は取り壊された東急文化会館脇の路地に面する新免ビルにあった喫茶店(住所は渋谷2丁目22番地)の2階席において行われた。
収録後、写真週刊誌「FRIDAY」12月21日号にて彼女のAV引退宣言がなされた事から、急遽、豊川が制作した「衝撃特報!林由美香引退を決意す」と題したB5判のプリントを本誌に挟み込む事となった。
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画像はインタビュー後に東邦生命ビル(現 渋谷クロスタワー)前で行われた写真撮影時の物。(真慧多撮影)

印刷所は再びS社を利用。
印刷部数を150ないし200部とするべきとの意見が松本から出されたが、慎重論の総裁・真慧多は採用しなかった。

発行の約2ヶ月後、男性向同人誌の委託頒布を行っていた書店が警視庁に摘発されるという事件が発生した事を受けて、商業誌と同じく同人誌も修整を義務付けられた。
事件前に印刷された為に無修整のG.S.4は、初頒布のコミケット39を最後に頒布不可となってしまう。
又、結果として印刷部数を増やさなかった事が奏効するかたちとなった。
G.S.2と同様に、本誌も羅美亜企画から商業誌への掲載依頼があり快諾していたが、前述の事件に因り取り止めとなってしまった。

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◆GELBE SONNE 5
1】平成3(1991)年10月31日(木)
2】平成3年11月17日(日) 《コミックレヴォリューション10》
3】B5/36・200
4】監督市川崑、青梅財団、渡瀬良彦、豊川宗憲
5】表紙1・表紙4イラスト/七条乱雄斎、中表紙イラスト/青梅財団作画室
「琴子ちゃんの放課後 -銀色のハーモニー-」AKUSYU 0.5 SECOND〔少女漫画パロディ〕
「オタク的徒然草」豊川宗憲〔コラム〕
「絶対無敵ライジンオー『出現!スケベ邪悪獣』」七条乱雄斎〔アニパロ漫画〕
「エロ漫画の興亡」豊川宗憲〔コラム〕
〔パロディイラスト〕 *印はカットも含む
神家処奈他/7点*、かないみか夫/2点、七条乱雄斎/6点*、江田島平八/2点

・青梅財団 松本さとしの改名。
・青梅財団作画室 青梅財団の紹介に因るSSP初の女性参加者である。既に彼女もゲームジャンルのサークルで同人誌活動を行っていた。
神家処奈他、江田島平八の両名はSSPの通信頒布(誌名はもう特定出来ないが恐らく四面楚歌-第弐号-かと思われる)の申込者だったのが縁で参加となる。
江田島は既に「帝国金融」という個人サークルを主宰し、「Schul-mädchen」という男性向のオリジナル誌を発行していた。
猶、神家も後に「木林山」という男性向ジャンルのサークルを立ち上げてコミックマーケットに参加するなど、独自にサークル活動を開始した。又、彼は、SSP以外にも「あやしげ団」「SOLEX」という同ジャンルのサークルにも寄稿していた。
・かないみか夫 とよまえ♡しょう子の改名。

表紙のインクの色は、発行日を考慮して“オータムカラー”という事でこの色となった
イラストは“先生キャラ”の特集であったが、執筆者間の調整が付かず結果的に特集そのものは形骸化してしまっている。
本誌制作中、渡瀬の発案でSSPのスローガンが選定され、今号よりG.S.の表紙4にはこのスローガンの表示が義務付けられた。

G.S.4の項で述べた通りこの年の2月、男性向同人誌の委託頒布を行っていた東京23区内の3件の書店(新宿1件・神保町2件、うち新宿と神保町の1店舗は漫画専門店)が摘発され、店長を初め5名がわいせつ図画販売目的所持容疑で警視庁保安一課と神田署・麹町署に逮捕。4月までにサークル「MINIES CLUB」を主宰していた22歳の女性を初め執筆者と、受注した広島県のK印刷所社長など数十名が逮捕若しくは書類送検されるという事件が起き、同人誌界に衝撃が走った。
摘発記事-200-L縦01
事件を伝える新聞記事の切り抜き。(前多所蔵)

この事件を受けて、同人誌も商業誌同様にいわゆる局部描写の修整(消し)が義務付けられ、G.S.も今号から修整入りとなる。
印刷所はこの事件の影響でS社からG.S.3で利用したN社へ変更。以後、G.S.8までN社が利用された。
更に、事件の影響で同人誌即売会、特にコミックマーケットの男性向ジャンルに対するその後の対応が不透明だった為、今号はこれ迄と違い初頒布の即売会をコミックレヴォリューションとし、残部の頒布は即売会を利用せず通頒で行う事とした。(これに関連して同年12月開催のコミケット41は参加を見合わせた。)
通頒情報が掲載された漫画誌は次の通り。
「COMICペンギンクラブ山賊版」発行/辰巳出版
B5判・中綴じの月刊誌。平成4(1992)年4月号の「DOJIN BANK'92」で紹介。
本誌の他に12誌が掲載されている。
又、SSPの通頒案内紙(いわゆるペーパー)である「SCHAFS NACHRICHTEN Vol.12」(シャフスナハリヒテン・羊情報の意)において常連の通頒申込者への頒布も行われた。

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◆GELBE SONNE 6 -姫ちゃんのおませなひみつ-
1】平成5(1993)年5月22日(土)表紙入稿
  平成5年6月7日(月)本文入稿
2】平成5年6月20日(日) 《コミックマーケット44》
3】B5/52・1.000
4】塩臣陣馬、青梅財団、渡瀬良彦、豊川宗憲、勝生真沙了
5】表紙1・表紙4イラスト/大島洸一、中表紙イラスト/あかつきにゃおみ
◎「姫ちゃんのリボン」only本
「土曜の午後はデート日和」握手0.5秒〔漫画〕
「水沢先生に捧ぐ」大島洸一〔漫画〕
「Un malheur de Yuka-Hijiri」七條乱雄斎〔漫画〕
「ポコ太の決心」神家処奈他〔漫画〕
「姫ちゃんはりぼん」あかつきにゃおみ〔4コマ漫画〕
〔イラスト〕 *印はカットも含む
握手0.5秒/4点*、七條乱雄斎/3点、あかつきにゃおみ/2点*

・塩臣陣馬 監督市川崑の改名。
・大島洸一 豊川宗憲の旧友で、長い間この両名で同人誌活動を行っていたが、豊川の仲介と真慧多の懇請に因り参加となった。
・あかつきにゃおみ 青梅財団作画室の改名。この頃、既に青梅財団と共に新たにサークルを結成し、主に「セーラームーン」を題材とした一般誌を制作し盛況を得ていた。
猶、活動ジャンルが違う事に因るプライバシーの関係上、ここではそのサークルについて詳らかにしない。

G.S.シリーズで最初のフルカラー表紙である本誌は、SSP初の題材を1つの作品に絞ったいわゆる“only本”となった。
又、これに関連して内容のアピール度を高める為、SSPの本では唯一サブタイトルを採用している。
サブタイトルは真慧多と渡瀬の討議の末に以下の4候補に絞られ、その中からメインライターである握手0.5秒が選定した。
  (1)姫ちゃんのおませなひみつ
  (2)姫ちゃんのおませな絵本
  (3)姫ちゃんのDOKI DOKI絵本
  (4)姫ちゃんのときめき絵本
題材となった作品の選定も少女漫画に造詣が深い握手0.5秒に因るもの。
因みに「姫ちゃん…」はTVアニメ化され、前年の10月2日よりテレビ東京系列で毎週金曜18:00から放映されていた(5年12月3日終了・全61話)。

当時同人誌界では、同じく前年の3月7日から放映開始となったアニメ「美少女戦士セーラームーン」(こちらは9年2月8日終了・全200話)のヒットを受けて、本作を題材としたものがジャンルを問わず大流行していた。よって、その流行に飲まれた感がある、いわばマイナーとも言える存在の題材のところへ、SSP初の印刷部数4桁という点も加わり、党内には頒布数の低迷を危惧する声があった。
そこで、実質的にはコミケット44(8月16日開催)を初頒布とした発行だが頒布成績を少しでも良好にする策として、通常より早く本を完成させ、コミケット開催前までに商業誌の同人誌紹介コーナーで紹介してもらうという、いわば事前宣伝を打つ事を企図した。
発行日が6月となっているのはその為である。
知名度が高いという利点から、掲載依頼先は辰巳出版発行の月刊誌「COMICペンギンクラブ山賊版」となる。ところが、本誌の同人誌紹介コーナー「DOJIN BANK'93」は人気が高い事から応募数が多く、本を編集部へ送付しても掲載までに数ヶ月掛かっていた。
しかし、これまでの掲載同人誌のラインナップから、著名な執筆者(サークル)に因るものや良質な本は、応募つまり編集部への到着順を飛び越して優先的に掲載される事が分かっていた。完成度に自信があった真慧多はG.S.6もこの処置を受けると確信し応募。案の定、コミケット44開催直前に発売された9月号(Vol.56)にて紹介された。
事前宣伝の効果は著しく、会場に搬入した900部凡てが閉会までに頒布終了となるSSP随一のヒット作となった。

だが、予定外の事態も発生する。
G.S.6を出版社へ送付する際、通頒を行わない事から誌面に連絡先の掲載をしない様にと明記した書簡を同封したのにもかかわらず、編集部の明らかな手違いで、しかも、通常の“○○方SSP”という表記ではなく真慧多の本名で掲載されてしまった(差出人住所を転載されたのが原因)。
その為、通頒申込みへの返信という予定外の事務作業を行う事となった。
ただし、通頒そのものは常連申込者を対象として「SCHAFS NACHRICHTEN Vol.15」を介してコミケット前に行われている。

フルカラー表紙採用に際し、表紙のカラーイラストを誰に依頼するかが問題となる。表紙と本文(漫画など)の執筆は両立出来ないと考えられ、同一執筆者の担当は不可能とされていた事から本文担当の握手0.5秒への依頼は当初から除外されていた。
大島への寄稿依頼はこれに因るものだが、彼が漫画をも執筆した事は予想外の、まさに僥倖と言えるものだった。
“only本”となるのにあたり、巻末にその作品を題材とした4コマ漫画がSSPとしては初めて掲載された。あかつきに因るこの漫画は党内そして読者からも大変好評で、この本文構成はG.S.8迄続けられる。
塩臣陣馬の尽力に因り、漫画のネームを初め凡てに写植を使用したSSP初の本である。
G.S.3より続いていた読者アンケート用紙は今号で廃止。
初頒布(コミケット44参加)後、真慧多が転居する事になっていた為、今号のみ奥付記載の連絡先が青梅財団宅(党内では相州府と呼ばれていた)となっている。

前述の事件の影響から印刷所より、男性向ジャンルの同人誌は表紙に内容が成年向である旨を明記する様に指導され、G.S.も今号からそれに倣う事となった。

-つづく-

長くなりましたので、“論に曰く(若しくは総裁曰く)”は第2回の後編として明日UPします。
  1. 2008/01/22(火) 20:23:40|
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羊務執筆者党アーカイブス 1

ブログ開設となったこの機会に、これまでのSSPの発行物の表紙をUPし各誌の紹介をします。 m(_ _)m
誌名の「GELBE SONNE」(ゲルベゾンネ・以下G.S.)とはドイツ語で“黄色い太陽”という意味です。
画質が悪いのは容量を抑えるためもありますが、私のスキャニング技術が未熟なためです。 (^^;)
御諒承ください。(G.S.1のみ画像サイズが違います。)
猶、以後の文中の敬称は凡て省略させていただいております。
又、氏名(P.N.)は誌面の表記に従いました。
説明は以下の通りです。
1】入稿日
印刷所へ入稿した日で、印刷所から発行された領収証に記された日付に因るものです。
G.S.発行の初期の頃は、当然ながら現在みられる様に書店からの委託頒布の事前発注をいわば手形とした、納品(本の完成)後の後払いなどはまだありませんでした。同人誌界において印刷代の後払いそのものは行われていたと思われますが、SSPは全額前払いを党是していましたので、確実に領収証の日付が入稿日となります。
印刷機の性能に因るものなのか、当時はまだ現在と比べて入稿から納品まで日数を要したもので、特にSSPが利用していた東京都北区にあるS社は、コミケットなどの同人誌即売会への納品に合わせた入稿日が、他社より早めでした。
かつての同人誌制作における流れの一端を知る事が出来ればと思い記します。
2】発行年月日《初頒布の同人誌即売会名》
3】サイズ/頁数・発行部数
4】漫画を初めとした原稿執筆以外の編集などで誌上に名前が記載された人
   ※順不同
   ※原稿執筆と重複している人は割愛しています。
5】掲載内容
   ※掲載順

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◆GELBE SONNE 1
1】平成元(1989)年7月15日(土)
2】平成元年8月13日(日) 《コミックマーケット36》
3】B5/36・100
4】ベーカー街221B
5】表紙1・中表紙イラスト/七条治臣、表紙4(裏表紙)イラスト/真慧多昭彦
「LINDA」真慧多昭彦〔アニパロ漫画〕
「羊教授の逆襲」原作/渡瀬良彦・作画/七条治臣〔オリジナル漫画〕
  ※扉には渡瀬巽坎堂・七條亂雄齊と表示。
〔アニパロイラスト〕  *印はカットも含む
真慧多昭彦/2点、七条治臣/4点*

G.S.シリーズの創刊号。誌名は渡瀬良彦に因る命名。
この時、既にSSPには「四面楚歌」という本があったが(この本については後述)、発行から1年以上のブランクがあった事などから、渡瀬の提案で心機一転として新レーベルの立ち上げとなった。

GS2-100-LabJ
◆GELBE SONNE 2
1】平成元年11月29日(水)
2】平成元年12月24日(日) 《コミックマーケット37→初の幕張メッセ開催》
3】B5/44・100
4】ベーカー街221B
5】表紙1・表紙4イラスト/真慧多昭彦、中表紙イラスト/七条治臣
「BORN IN THE NISHIAZABU」七条乱雄斎〔オリジナル漫画〕
「愛のオーバーフェンス」七条乱雄斎〔オリジナル漫画〕
〔オリジナルイラスト〕吉野ヶ里伊籍/3点
〔アニパロイラスト〕  *印はカットも含む
真慧多昭彦/2点*、七条乱雄斎/6点

本文に「トップ…」を題材としたイラストを掲載する予定だった事から、表紙1及び4も同作品となっているが、執筆する筈であった真慧多が制作中に風邪で寝込んだため、結局、表紙のみの題材となってしまっている。
コミケット37が終了し年が明けた1月のある日(10日だったか?)、総裁府(主宰者宅)へ差出人に「羅美亜企画」と記された1通の封書が到着。いわゆる美少女系漫画誌の同人誌紹介欄の構成を担当されている中山天子という方からの書簡で、先のコミケット37でG.S.2を購入したのだが、自らが担当している漫画誌でそれを紹介させてもらえないかという旨だった。
勿論、一も二も無く快諾。
掲載された漫画誌は次の通り。 ※凡て平成2(1990)年発行

「COMICアットーテキ7月号」発行/光彩書房
A5判・平綴じの月刊誌。紹介コーナーの名は「同人誌フィールド」で、G.S.2の他に4誌が掲載されている。
本の紹介文は発行サークルが自ら執筆している。
「コミック コッペパンVOL.12」発行/アミカル
B5判・中綴じで「スーパーコミック」7月号の増刊。コーナー名は「同人誌キャッチアップ」。
G.S.2以外に7誌が掲載され、紹介文はコーナーの担当編集者が執筆している。
因みに、本誌は今号が最終号だった。
「コミック ドルフィンVOL.6」発行/司書房
B5判・中綴じの月刊誌。掲載紙亡失に因り詳細は不明。

GS3-100-LabJ
◆GELBE SONNE 3
1】平成2年7月26日(木)
2】平成2年8月19日(日) 《コミックマーケット38》
3】B5/40・100
4】監督市川崑
5】表紙1・表紙4・中表紙イラスト/真慧多昭彦
「BORN IN THE NISHIAZABU」七条乱雄斎〔オリジナル漫画〕 ※G.S.2掲載作の続編。
「阿部亜由美 帰り道の惨!」文/豊川宗憲・絵/とよまえ♡しょう子〔オリジナル小説〕
「めぐみだいすき♥」
  ※ある特定のキャストが演じているアニメキャラクターのみを題材としたイラストの特集。
   執筆者については後述。
「CHRIS」真慧多昭彦〔アニパロ漫画〕
「めぐみだいすき♥」真慧多昭彦〔前出の特集に関連したコラム〕
〔アニパロイラスト〕  *印はカットも含む
七条乱雄斎/9点*、真慧多昭彦/4点*、握手0.5秒/2点

七条乱雄斎の旧友である豊川宗憲が今号から参加する。
豊川はその後一時期、党の運営に於いて真慧多の相談役的な存在となった。
又、同ジャンルのサークル「ぺるぱん」の主宰者とよまえ♡しょう子と、同サークルのメンバーである握手0.5秒がゲストとして参加。
これは豊川が自身の同人誌活動を通じて交流を持った両名を、SSPへ紹介したもの。

入稿の遅れから、真慧多がコミケット38での発行を断念しようとするも、豊川の説得で思い止まり、印刷所をこれまで利用していた前出のS社から、東京都千代田区にあったN社へ急遽変更する事で乗り切る。
当時は入稿の際、“面付け”(印刷された紙が製本時にページ順になる様に版下を組合せる作業)までこちらで行わなければならず、この工程を依頼すると料金を別途取られる印刷所も存在した。
SSPでは渡瀬良彦が面付けを担当していたのだが、制作の遅れに因りこの作業をする日程が取れなくなっていた。そこで入稿日の遅さも然る事ながら、面付けも通常の料金内で引受けてもらえるという点がN社を選んだ理由だった。
今号から少しでも読者の反響(感想)を得易くするため、B5判片面コピーの読者アンケート用紙が挟み込まれる様になる。



論に曰く(若しくは総裁曰く)、
こうして改めて振り返ってみると、もう20年も前の事だと気付き我ながら驚きました。
どれも思い出がある本ですが、やはり中でも創刊号であるG.S.1が最も思い出深いですね。「これから始まるんだ!」という、同人誌界においてのいわば“青雲の志”があり、わくわくしたのを覚えています。
“湘南カラー”である表紙の配色は気に入っていて、今でもなかなかの出来だと思っています。
今、見直してみるとお世辞にもレベルが高いとは言えませんが、「自分で1冊の本を作った」という充実感は、どの本よりもあるかもしれません。
逆にG.S.2は前述の通り、私がやりたい事が出来なかったので一執筆者としての満足感は少なくなります。ただ、結果として作風が統一され全体的によくまとまっている感があるので、総裁(サークル主宰者)としては結構気に入っています。
お察しの通り真慧多昭彦=前多昭彦な訳ですが(^_^;)、G.S.3では上手い下手は別として我ながらよくこれだけの量を描いたものだと思います。ある意味でこれは自身が今後見倣うべきでしょう。(笑)

余談です。当初このアーカイブスのタイトルは、中国史が好きな私の趣味で歴史書風に「大羊春秋」としようと思っていました。しかし、これではタイトルを目にしても内容を推測出来ず、凝り過ぎの感があったので不採用となりました。
ただ、私の個人的な感想が「論に曰く」で始まる点にその名残があります。(笑)

-つづく-
  1. 2008/01/20(日) 15:59:54|
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プロフィール

前多昭彦

Author:前多昭彦
【羊務執筆者党】
ようむしっぴつしゃとう〈略称SSP〉

昭和62(1987)年8月14日(金)結成。アニメを初めとしたパロディ作品を主とする男性向同人誌サークル。これまでの発行物は当ブログの「羊務執筆者党アーカイブス」を参照のこと。
平成20年から前多昭彦の個人サークルとして活動再開。

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